読書感想#8 いまさらかもしれないが読んでほしい!みちくさ日記(リイド社)
Im Shelly
こんにちは
いつも御覧頂きありがとうございます。
朝晩が涼しくなってきましたね。
昨日は掛け布団を出して寝ましたが、寒暖差アレルギーなのか、鼻がムズムズしていました。
今月、僕はCROWD WORKSの「みんなのカレッジ」という、オンライン学習で
「Webライター」の講座に参加しました。
週単位で課題があったので、毎日忙しく過ごせました。
先週でカリキュラムがひと段落したので、今は気が抜けてダラダラとしてしまい、前の生活に戻ってしまって困っています。
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さて、今日は最近読んだ本について書こうと思います。
2週間ほど前に、大阪の堺筋本町で見つけた素敵な本屋さん
「FOLK Old Book Store」。
そこで見つけた 道草晴子さんの本。
店頭では「完本 みちくさ日記(トーチコミックス)」が並んでいたのですが、
完本になる前の本をネットで探し購入。
道草晴子「みちくさ日記(リイド社)」
帯コピーがすごい
表帯には
「欠かんだらけで完ぺきじゃないことはすてきなことだと思った。」
(作中より)
"13才の天才"として、「ちばてつや賞・優秀新人賞」を受賞するも、ほどなく精神科病院に入院した少女の、15年間に渡る涙と笑い、そして再生の記録。
裏帯には
ちばてつや/曽我部恵一/坂口恭平/tofubeatsなど多数寄せられています!
感想
壮絶な人生の記録でした。
14才で統合失調症と診断を受けた道草さんが、その後、27才まで障がい者として精神病院へ何度も入退院を繰り返したり、作業所やデイケアに通うことになる。
だれも自分が障がい者であるといわれて晴れやかに過ごせるわけではありません。
多感の青年期も、薬で毎日ぼーっとする日々を送り、他者とは違うということを日々突きつけられてしまいまう現実がそこにはあり、彼女の心情が切実に語られたいます。
内容は文章ではなく、漫画で描かれています。内容がつらいものではありますが、絵のタッチが独時で吹き出しの文字も柔らかい表現で書かれているので、かわいげがあり、他人事として微笑ましく笑って読めてしまいます。
13才の時に、ヤングマガジンの「ちばてつや賞」を受賞して、その翌年から彼女の人生がガラッと変わりました。
途中で好きだった絵を描くことをやめるのですが、本書のラストでは数奇な偶然、巡り合わせにより、ふたたび彼女が前にすすむ姿が描かれていており、とても感動しました。
作中の印象に残った言葉
病気だとか障がいとか言われても
そのままでいた
立ち上がって生きてゆけば
また失敗したりきずつくのがこわくて
ずっと私はズルい生き方をしてきた。
脱ちょうしてからは失敗してもいいから、
立って歩きたいと思った
(「障がい」より)
まともな人間なんて
この世界にひとりもいないんだと思う
みんな
欠かんだらけで完ぺきじゃないことは
すてきなことだと思った。
(「欠けていること」より)
最後に
作中では、ひらがな、がよく使われています。
作者自身、ひょっとしたら、漢字があまり得意ではなかったのかなと印象を受けました。それこそ、青年期に病院で暮らしていたこともあり満足に勉強ができる状況ではなかったのかもと想像ができてしまいます。
子供のときに、統合失調症ということで入院してしまうことになり、そのような勉学の機会を安易に奪われてしまったのかもしれません。
漫画の吹き出しの文字も、正直綺麗とは言えず、塗りつぶして書きなおした跡や、字が読みづらいものもあります。
しかし、僕はそれこそ絵に表現されなかった彼女の生きざま、過ごしてきた環境を物がっているように気がして、彼女が歩んできた道の暗さ、険しさをこの本から感じ取ることができました。薄い本なのに、よりいっそうの厚みがあります。
現在、新刊の「完本 みちくさ日記(トーチコミック)」が発売中です。
もし気になった方がいましたら「道草晴子」さんでぜひ検索してみてください
あと、POPEYE のWEBサイトで連載もされてます。
「生きのびるための事務」※漫画のみ